供給システム

供給システム

エネルギープラントでは冷水と蒸気が造られます。冷水は、冷凍機(電動ターボ式・蒸気吸収式)と氷蓄熱システムで製造される5℃の冷水で、冷水ヘッダーを介してお客様に送られます。送られた冷水は、冷房用の熱源として使用され、14℃でプラントに戻るように設計されています。蒸気は、ボイラー(水管式・貫流式)で製造される0.88MPa(179℃)の飽和蒸気で、蒸気ヘッダーを介してお客様に送られます。送られた蒸気は、暖房用・給湯用の熱源として使用され、60℃の凝縮水となってプラントに戻ります。

システム構成図

システム構成図

エネルギー消費効率(COP)と二酸化炭素排出係数(原単位)の推移

熱供給効率改善の歩み
当社は、日々の運用改善やリコンストラクションなどを通じて、熱供給の効率向上に努めております。この効率向上による効果は、供給先の全ての建物に効果が及ぶこととなり、供給エリアにおける省エネ・環境改善へとつながっております。 下図はその効率向上を表しております。COPとは、元となる1のエネルギーにより製造した熱を表す成績係数で、数値が高いほど高効率であることを示しております。(現在の当社の数値は東京都における評価の最高基準のAAとなります)

※リコンストラクション工事とは
操業開始して四半世紀。機械設備の老朽化が進む一方、地球温暖化の加速による環境破壊という問題が、世界中で関心を集めるようになりました。そこで、当社は環境に配慮しつつ、当社の基本使命でもある熱の安定供給を継続していくために、プラント全体のあるべき姿を検討しました。単なる機械設備のリプレース「設備更新」ではなく、最適システムへの「再構築」を目指すという答えにたどり着き、2002年4月に着工し、2008年3月に無事竣工いたしました。更新の効果としましては、更新前と比較し、エネルギー原単位およびCO2排出原単位で3割以上の削減効果を出すことができました。

2004年以降の年間のCOP推移 2000年以降のCO2排出原単位の推移